二十四節気と漢字秘話①


9月8日から、二十四節気中の「白露(はくろ)」の時季になりました。

白露(はくろ)とは、夜中に大気が冷え、早朝に草木の先や花に露(つゆ)が結び、白く光って見える。
日中の暑さも和らぎはじめ、だんだんと秋の気配が深まっていくことを意味しています。

「二十四節気」とは
月の動きを基にして生まれた初めての暦「太陰暦」において、日付と季節のずれを解消するために中国で考え出され、日本に伝えられたものです。
太陽の動きにあわせて一年を二十四等分し、季節の変化をその時節に見られる生きものの様子や天候などで表したものです。

今でも立春、春分、夏至など季節を表す言葉として用いられていますね。

一年を春夏秋冬の四つの季節に分け、さらにそれぞれを六つに分けたもので、「節または節気」と「気(中または中気とも呼ばれる)」が交互にあります。太陰太陽暦(旧暦)の閏月を設ける基準となっており、中気のない月を閏月としていました。

二十四節気は、その年によって一日程度前後することがあります。
ちなみに2022年の白露は9月8日(木)から9月22日(木)までとなっています。


「七十二候」とは
「二十四節気」をさらに三等分し、より細かく季節を表したものです。
鳥や虫、植物、天候などの様子が72の時候の名前になっており、自然の変化や兆しを知ることで、繊細な季節のうつろいを感じさせてくれます。

日本は農耕文化の国であり、二十四節気も七十二候も、農作業や毎日の暮らしに欠かすことのできないものでした。

「二十四節気」の漢字秘話。続きは次のブログでお話いたします。

岡村宏章(国立大学法人島根大学 外国語教育センター 准教授)